カナダ都市特集:トロントとは?
トロントはカナダのオンタリオ州の州都で、カナダで最も人口が多く、カナダ経済の中心地とされています。またオタワ、モントリオール、ケベック等へバスで行ける距離にあり、ニューヨークやボストン、デトロイト、シカゴ等へも気軽に行けるなど、都市観光の中心地として非常に便利なロケーションなのが特徴です。また、五大湖の一つオンタリオ湖に面しており、大都会の中でも自然を感じながら生活を送れるでしょう。
目次
トロントの概要
州 | オンタリオ州 |
人口 | 約671万人 (2023年) ※トロント地域(GTA)全体 |
言語 | 英語、フランス語 |
空港 | トロント・ピアソン国際空港 |
主要交通機関 | 地下鉄、バス、路面電車(TTCによって運営) |
日本との時差 | -14時間(サマータイム中は-13時間) |
トロントの特徴
▼トロントはカナダの中でも多文化社会で知られ、世界中からの移民が多く暮らしています。カナダ人以外にイギリス人、アジア人、インド人、ポルトガル人、アイルランド人、スコットランド人などさまざまな人種で構成されています。
このような環境での留学は海外経験が少ない方にとって生活しやすいとされています。なぜなら他文化が理解されやすく、他の国に比べて差別が少ない傾向にあるからです。
▼人口や経済規模でもカナダ一の都市で、カナダ経済の中心地です。またオタワ、モントリオール、ケベック等へもバスで行ける距離にあり、アメリカではニューヨークやボストン、デトロイト、シカゴ等へも気軽に行けるなど、都市観光の中心地として非常に便利なロケーションなのが特徴です。
📍トロントの主要エリア
トロントとその周辺地域を含むグレータートロントエリア(GTA)の人口は約630万人で、カナダ国内で最も人が多い都市圏です。以下ではカナダの主要エリアを4つに分けて紹介します。
- ダウンタウンエリア
トロントの経済の中心であり、北米最大級の金融ビジネス街として知られています。様々な国のコミュニティが存在し、多様な店舗やレストランがあります。この地域にはトロント大学やCNタワーなどの有名観光地もあり、住んでいる人は日常的に通うエリアになるでしょう。 - エトビコ・ヨーク
低密度の工業地区。主要な高速道路が走り、公園が多く、ジェームズ・ガーデンズやハンバー湾公園が人気です。 - スカーボロー
新移民の流入が多い郊外地区。大型の商業施設やトロント動物園やゴルフコースがあります。 - ノースヨーク
高層ビルや商店が立ち並ぶ都市部と、自然を残す郊外が共存したエリア。多くの留学生が住む人気エリアでもあり、住みやすい便利な町として知られています。地下鉄のヤング・ユニバーシティ・スパダイナ・ラインが走り、韓国系の店が多いことで知られています。
☀︎トロントの気候
トロントには四季があり季節による変化が大きいのが特徴です。オンタリオ湖に面している事もあってか夏は湿気が高めで、温度も平均20度を上回る事があります。秋は紅葉の名所が同じ州にあり、季節の移り変わりを味わえますが、冬は北海道よりも寒くなります。
冬の寒さは厳しくマイナス20度に達する事もあり、平均温度でもマイナス4~8度です。ただ雪ばかりという訳ではなく晴れ間も十分あります。セントラルヒーティングの暖房が完備された家が殆どで、室内はむしろ暖かくて寒さを忘れるほど。インフラもしっかりしているので、冬でも通学・通勤に困る事は無いでしょう。
- 春(4月〜5月)
春は4月から5月までで、東京の春より一ヶ月ほど遅く訪れます。4月になるとようやく冬の厳しい寒さから解放されます。この時期の平均気温は10℃前後で、日本よりも涼しく感じるでしょう。5月になると冬のような寒さはなくなりますが、4月は氷点下になる日もあるので、防寒具をしまうのは5月に入ってからがおすすめです。 - 夏(6月〜8月)
平均気温は20℃程度で暑い日には30℃前後を記録します。また、夏は日本同様降水量が増える時期のため、湿度が高くなるでしょう。しかし、東京の半分程度の降水量のため、非常に過ごしやすいシーズンです。また日照時間が長くなり、人が最もアクティブに活動する時期とも言われています。 - 秋(9月〜11月)
秋は気温が急速に下がり、10月になると平均気温は10℃以下になります。東京の11月頃の寒さと同じ程度と考えるとわかりやすいです。この時期からジャケットや厚着をして防寒対策をしましょう。 - 冬(12月〜3月)
冬は寒さが厳しく、真冬には北海道と同じかそれ以上に気温が下がります。平均最低気温は氷点下になり、マイナス20度〜30度まで下がることもあります。積雪の影響も出てくるので、ダウンやスノーブーツや手袋やフェイスマスクをおすすめします。
トロントの時差・サマータイム
トロントは日本の時間より-14時間(サマータイムは-13時間)の時差があります。つまり一日の半分は日本と比べ前の日付となります。
またカナダはサマータイム(夏時間)という制度を採用しています。夏期の長い日照時間を活用してエネルギー節約する事が目的で、具体的には夏期の間だけ時計の時刻を1時間早めます。このシステムにより、ただでさえ日照時間の長い北米の夏はさらに遅い時間まで外が明るい状態になります。(地域によっては夜10時近くまで薄明るい)
これにより夜が短くなる=電気を使う時間が減りエネルギー節約、という訳です。外に居る時間も伸びて活動が出来、一日が充実しやすい理想のシーズンです。
サマータイムの適用期間は3月第2日曜日午前2時~11月第1日曜日午前2時です。
🚆交通手段
トロントでの主な交通手段はTTC(Toronto Transit Commission)が運営する①地下鉄、②バス、③路面電車(ストリートカー)の3つがあり、トロント一帯なら車が無くても移動に困ることはありません。
料金システムは乗り物・距離に関わらず全て一律で、1回の乗車で3.25ドル(現金の場合)、PRESTOという電子カード利用の場合は3.20ドルとなっています。シニア(65歳以上)とユース(13~19歳)は、一般料金より安い運賃設定となっており、12歳以下は無料です。
TTCのルートマップは以下のTTCのページからチェックできます。
http://www.city.toronto.on.ca/ttc/
電子乗車カード『PRESTO』
トロントで交通機関を利用する際は「PRESTO」と呼ばれる電子乗車カードを使用します。PRESTOは日本でいうSuicaやPasmoのような電子カードです。お金をチャージして乗車料金がその都度引かれたり、または定期券(マンスリーパス)として利用できます。現金払いよりも運賃が安く設定され、長期滞在する方は早めに購入する事をお勧めします。カード自体の費用は6ドルです。
日本のSuicaなどと同じで乗車の際に自動改札機にタッチします。電子カードはオンラインもしくは最寄りの駅にて購入可能です。
乗り換え
TTC内での乗り換えは2時間以内であれば何度でもバス、地下鉄、ストリートカーの乗り降りが無料で、追加料金はかかりません。PRESTOを利用する場合は乗り換えの時間は自動計算となりますが、現金払いの場合は乗り換え時にチケットの提示が必要となります。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
https://milestonecanada.com/ttc.html
トロントの給与水準
トロントの最低時給(2023年12月時点)は16.55カナダドル(約1,743円)です。
日本の時給と比較すると、東京都の最低時給が1,113円であるため、トロントの最低時給は東京都の約1.48倍高いと言えます。
さらに、カナダではチップの文化が一般的であり、15%から20%のチップを支払うことが一般的です。このため、レストランのサーバーや美容師、ホテルの従業員などサービス業に従事する人々は、給与に加えてチップも受け取ることがあります。
トロントの生活費・物価
トロントではダウンタウンなどの中心部で暮らすと家賃が高くなりますが、中心部から離れると家賃を節約できます。節約しながら暮らす場合は月に15万円程度あれば、トロントでは生活を送れるでしょう。
以下では家賃、食費、交通費の3つの費用を解説していきます。
以下で紹介する以外にも通信費や交際費がかかってくるため、20〜30万円ほどの収入があれば、トロントでは生活できると言われています。
家賃
カナダの留学生はシェアハウスに住むのが一般的です。家賃相場に変動はありますが、2023年12月時点ではシェアハウスは$700〜800程度が相場です。ホームステイになると、$1000以上、1人暮らし(1ベッドルーム)に住む場合は最低でも2000ドル以上はかかります。
食費
自炊の場合、月$150〜200程度で抑えられます。外食はランチ$8〜15、ディナーになると基本的には$20〜40程度かかります。チップ制度があり、飲食店では平均15%のサービス料を上乗せして支払います。
交通費
トロント市内の交通手段には地下鉄、ストリートカー(路面電車)、バスがあります。1ヶ月のフリーパス(乗り放題券)は大人で$156、学生やシニアは$128.15です。
パスの種類 | 大人料金 | シニア・ユース料金 |
---|---|---|
Monthly Pass(月間パス) | 156ドル | 128.15ドル |
12-Month Pass(年間パス) | 143ドル | 117.45ドル |
Post Secondary Monthly Pass(学割) | 128.15ドル | N/A |
トロントの治安
治安: トロントの治安は国際的に見ても良好で、日本人でも安全に生活できます。
『Safe Cities Index』(世界の都市安全性指数ランキング2021)で世界第二位という評価を受けています。
しかし、犯罪が多く発生するエリアもあり、注意が必要です。
特にジェーンストリートとフィンチストリート(Jane&Finch)が交差するエリアはトロントでも最も治安が悪いとも言われています。その一角が特に危険なので、近づかないようにしましょう。
特に危険な地域は以下です。
ダウンタウン付近
- Dundas×Parliament
- Queen×Church(この付近のChurch St沿い)
- Sherbourne St一帯(Bloorから南)
■ダウンタウンから遠い場所
- Jane×Finch(York Universityの側:かなり危険)
- スカボロ地区
また近年、TTCの駅構内やバス、ストリートカーでの暴行犯罪が増加しています。そのため、公共交通機関利用時、特に夜間の間は注意が必要です。
危険なエリアにさえ近づかなければ、治安は良い都市なので危険地域を事前に覚えておきましょう。
お問い合わせ
カナダ留学に関するご相談は気軽に以下のフォームよりお問い合わせ下さい。