カナダ、特にバンクーバーに集まる私立専門学校はコープを中心に大人気ですが、就労・移民に向けて活用される事は多くありません。もともと学校は卒業後の就労が約束されたものではなく、それを希望しても「運と縁」が関わるため不確実だからです。
しかしカナダの「人材不足」状況を背景に、一部の専門分野は卒業後に雇用主が見つかる可能性が非常に高い状況です。そんな選りすぐりのプログラムや学校をご紹介します。検討の一材料としてご参考に。
※卒業後の就労を保証する仕組みではありません。同様のテーマで悩んでいらっしゃる方は、まずは一度気軽にお問合せ下さい。
PLC(Pacific Link College)
【保育業界で就労・移民】
パシフィック・リンク・カレッジ(PLC)は2017年にオープンした比較的新しい専門学校の一つ。2023年時点で学生数400名の中規模学校。日本人率は大変低く、一方料金は抑えめで、日本人には魅力に映る学習環境です。
そして就労・移民を目指す学生に選ばれるのがECE(幼児教育)プログラム。PLCのECEが特別な理由は大きく2点あります。
(1)コープ付ECE自体が珍しい
このプログラムのユニークな点は現場実習(コープ)があるという点そのもの。と言うのも他の専門学校では幼児教育コースで実習は体験できません。ここがPLCの差別化ポイントになっています。
(2)卒業後の就労・移民を狙える(2023年時点)
BC州の保育士は深刻な人材不足状態であり、学校の説明によると卒業生の多くは短期間で雇用主を見つけて就労ビザで仕事をしているとの事。仕事先についてまず心配する事は無い様子。
また保育・幼児教育の従事者は移民審査が速やかで、特に近年(2023年時点)は条件・ハードルも落ちてきています。日本の保育士資格を持っていれば資格の切換えをする事で永住権が十分視野に入る(資格の切り替えは学校スタッフが情報提供などある程度の協力が可能)。日本で資格が無い方も、アシスタント資格を取得してBC州で就労する事も十分に可能との事。
卒業後にカナダのチャイルドケア施設で働くには、BC州の認可組織(ECE Registry)で卒業生が個別に手続きをする必要があります。これは本人が行う必要があるが、学校側でも情報提供などサポート可能です。
おすすめコース
チャイルドケアアシスタント(CO-OP)
【正式名称】Childcare and Language Assistant
【プログラム期間】座学7ヵ月+コープ5ヵ月=12ヵ月
コープ期間の5ヵ月(400時間相当)は保育施設、ホームチャイルドケア、放課後プログラム、地域の活動プログラムなどの保育環境で実務経験を積むことができる。
ULI(Universal Learning Institute)
【介護・ケアギバー業界で就労・移民】
ULIは多様な専門コースを提供する専門学校で、特にヘルスケア系に強い学校として知られている。実際にケアギバーの職種から就労・移民を考えているアジア人に大いに活用されて活況している学校。日本率が低いため学校も積極的に日本人学生の獲得を目指してサポート体制も強化しています。
ULIの強みは何と言っても業界との太いコネクション。ヘルスケア系プログラムを長年提供してきたネットワークをいかし、卒業後に業界の就労支援に力を入れています。実際2023年7月時点では、就労ビザもサポート出来る介護系の複数社と提携したりジョブフェアを行ったりと、活動は活発。なお2023年には日系の介護系会社とも提携し、日本人需要は高まっています。
就労や移民を目指している場合、ULIでカナダの業界知識を学び準備をしつつ、学校から就労支援を受けながら長期滞在を目指せる現実的な手段と言えます。
おすすめコース
ヘルスケアアシスタント
【正式名称】Health Care Assistant Diploma
【プログラム期間】期間:8.1ヵ月(745時間)
実習含めた約8か月のプログラム。個人だけでなくチームとして動ける事を念頭に置き、コミュニティや施設での就労を目指す。学校のサポートで卒業後に介護系の仕事に就き長期滞在を目指せる可能性も高い。
VanArts(Vancouver Institute of Media Arts)
【CG・VFX業界で就労・移民】
VanArtsは1995年に設立されたメディア系の学校として長い実績を持つ専門学校。特にアニメーション制作業界での評価は世界のトップクラスと言え、アニメーター養成プログラム評価ランキングでは常に世界10位以内ランクイン、カナダ西部では1位という評価を得ています。
アニメーション以外にゲームデザイン、VFX、デジタルフォトグラフィーなどのデジタルコンテンツの専門プログラムも提供。
近年はVFX業界の人材不足もあいまって、ビジュアルエフェクトコースの卒業生は高い確率で就労先を見つけています。元々はシニアレベルのVFXアーティストでなければ就労にハードルはありましたが、2022~2023年時点では業界の深刻な人材不足を背景にジュニアレベル(学校卒業レベル、または経験が少ない人)のアーティストも積極的に採用されているとの事。脚本家・俳優のストなどもあり雇用の波はありますが、もともと人材の流動性が高い業界であり、外部要因が無ければ需要は基本的に高いため、卒業後の就労チャンスが高い進学先の一つです。(VFXの特集ページもご覧ください)
VanArtsを卒業後に現地CGスタジオ就職したお客様のインタビュー
お勧めプログラム
・Visual Efects for Film & Television
・2D / 3D Character Animation
【プログラム期間】12ヶ月
業界スタンダードの各種ソフトウェアの使い方をマスターしポートフォリオ完成まで目指す1年プログラム。自分をプロの世界へ売り込んでいくためのデモリール制作も含まれている。ハリウッドの制作スタジオにおけるキャリアや受賞歴を持ったアーティストが講師に就いており、プロの現場さながらのハイレベルな技術を直接指導してもらえる刺激的な環境。
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