マイルストーンカナダの経験を総動員し、公立カレッジ留学の節約テクニック、および格安プログラムをご紹介します。
費用を抑える方法
費用の大半を占める「授業料」をいかに抑えるか?これが節約の重要テーマになります。2023年時点の公立カレッジ授業料はマイルストーンカナダの経験上、年間(2セメスター)約16,000~18,000ドル前後です。この範囲の学校は平均的な授業料と言えますが、IT系学科は20,000~30,000ドル程度かかる場合もあります。ここでは主に16,000ドル以下の格安プログラムを紹介していきます。
【節約の鉄則】都市部より地方のカレッジ
授業料は都市部より地方のカレッジに行くほど抑え目の傾向があります。加えて田舎は物価自体が低いため、家賃・食費といった生活費を抑えられます。
そもそも留学費用の殆どは「授業料」と「生活費」ですから、どちらも抑えられる地方留学は節約の定石です。このページで紹介する格安プログラムの多くは地方の学校です。
とはいえ全てが低価格と言う訳ではなく、プログラム単位で見れば都市部と変わらないコースも多くあります。格安コースかどうかは、プログラム単位でしっかり調べていく必要があります。
【大卒の人は必見】Post Graduateが安価
多くのカレッジには、大学卒業が入学条件となるPorst Graduateプログラムを提供しています(詳しくはPorst Graduate特集)。Post Degree Diploma(PDD)、Post-Baccalaureate Diplomaなどと呼ばれ、マスター(修士号)とは異なりますが、一般教養などが無く初めから専門課程に進め、社会人経験者が多いと言ったの特徴があります。そして単位数が少なく授業料が安くなるケースがあります。
日本で大学・短大まで卒業した方は、通常のプログラム(Undergraduate)ではなくこのPost Graduateコースを選ぶ事で、学習内容だけでなくコスト面でもメリットを享受できる場合があります。
【もはや常識】大学進学はカレッジ経由で数百万円の節約
大学進学する場合もカレッジ経由の編入が圧倒的にお勧めです。編入の仕組み自体がカナダでポピュラーで、特に「節約効果」が特徴です。大学の学費は年間40,000~50,000ドル(400~500万円)になるケースもよくあります。仮にカレッジの授業料が年間20,000ドルとしても、大学直接進学より授業料が50%落ちる事が出来ます。
カナダのカレッジの特徴の一つとして、大学進学プログラム(University Transfer)が充実している点が挙げられます。「カレッジから大学編入」という方法をとる事で初め2年間で何百万円も節約ができます。この場合のシナリオは、カレッジの大学編入コース(二年間のDiploma)を履修し、条件をクリアする事で大学の3年次へ編入する計画となります。
【ポスグラ狙いなら】CertificateやContinuing Studyでポスグラ3年
ポスグラ(PGWP)3年を狙う場合にDiploma2年を選択するのは定番ですが、一部の学校ではCertificateでも3年のポスグラ対象になる場合があります。Certificateは通常2セメスターの1年間プログラムですが、一部には3セメスターのものがあり更にコープが1セメスター含まれ合計4セメスター・2年となります。この場合はポスグラ3年の対象になりますが、Certificateのため料金はDiplomaより格安です。(例)Lambton college
※PGWP申請が出来る対象学部は2024年11月より限定されました。詳細はこちらをご覧ください。
また大学のContinuing Study(生涯教育)は通常は学位なしの短期プログラムが中心ですが、2年ディプロマが用意されている場合、こちらもポスグラ対象となります。⇒(例)University of Victoria
奨学金・スカラーシップを活用する
近年、カレッジ・大学で留学生向けの奨学金が増加しています。
第三者機関の奨学金と異なり、学校が提供するものは現金ではなく学費のクレジットという形で支給され、将来学費を支払う際に適用出来る(差し引かれる)タイプが中心となります。学校提供の奨学金には主に以下のようなタイプがあります。
- スカラーシップ(Scholarship)
一定の条件を満たす人へ支給される奨学金。学校により様々なタイプが用意されている。特にエントランス・スカラーシップは、入学選考で提出した書類(高校の成績やポートフォリオ等)が優秀だった場合に提供される。申請を必要とせず、条件を満たしていれば自動的に適用される場合もある。 - アワード(Award)
入学後、一定の成績・成果を残した人へ提供される、比較的少額の報奨金。留学生が利用できるものも多い。 - バーサリー(Bursary)
財政支援の必要性を基準に選考される支援金で、通常はカナダ人が対象。留学生は適用されない事が多いが、一部カレッジは留学生にも提供している。
学校が提供する奨学金についてはカレッジ大学の奨学金情報をご覧ください。
なお、第三者機関で留学生向けに学費支援をする団体はカナダに殆どありません。(特に財政難の支援を目的とする場合)このような奨学金を狙う場合、まず日本の奨学金制度をご自身で検討するのが現実的です。⇒奨学金について
出費だけでなく収入も考える
公立カレッジの本科コースに通う学生は、ターム中は週20時間、ブレーク期間は週40時間の就労が可能です。カナダはアルバイトでも日本と比べ高収入になる事もあり、現地の収入を考慮すれば結果的に留学費用を抑える事が出来る訳です。
2025年時点でBC/ONの時給は17ドルを超えており、加えて留学生が従事しやすい接客業ならチップ・まかないの恩恵があり、生活費の負担を大きくサポート出来ます。少なくとも生活費は現地で稼ぐ、持ち込んだ資金を減らさずに済む、というペースに持ち込む事も不可能ではありません。年2セメスターなら授業が無い4ヶ月間はフルタイムで仕事が出来、資金稼ぎの期間にする事も出来ます。
ただ本科の勉強量がハードでついていくのも大変、というお客様の声が多いです。少なくとも1セメスター目はいきなり仕事の予定を入れず、自分がどれ位余裕を持てるか感覚をつかむまで慎重になる事が望まれます。
授業料がお得なプログラム
授業料が低めのお得なプログラムを一部ご紹介します。特に注記が無ければDiplomaプログラム、学費は入学金・教材費など諸経費含めた総額です。
※料金は2023年度時点の概算。正確な数字は弊社まで気軽にお問合せ下さい。
本科2年プログラム(ポスグラ3年)
これらカレッジは地方都市が中心で、生活費を抑えられ留学費用トータルの節約にも向いています。
Lambton College (ON, Sarnia)
・Business Management – International Business(約10,850ドル/年)
・Marketing Management – Professional Sales(約13,000ドル/年)
どちらもコープ付のGraduate Certificate。格安の理由は最終セメスターがCo-opになっているため。Diplomaと同じ2年間にも関わらずコープの分授業が少なく、結果的に授業料が低い。しかし2年間のためポスグラ3年の対象となります。留学生枠が少ないため競争率が高く、計画的な申請が必要です。
North Island College(BC, Campbell River)
・Tourism & Hospitality Management (約13,000ドル/年)
このプログラムはundergraduate/Post Graduateがあり、前者はカレッジ平均より高く$16,000を超えますが、Post Graduateは逆に$11,690、諸経費込みで約$13,000/年とカレッジの中でもトップレベルの格安設定です。
Fanshawe College (ON, London)
・Business(約15,500ドル/年)
・Early Childhood Education(約15,500ドル/年)
トロントから車で数時間の場所にあるロンドン市の学校。授業料は全体的に抑え目で生活コストも低い地域。一部プログラムは年16,000ドルを下回ります。
Conestoga College (ON, Kitchener)
Business/Computer Programming/ Graphic Design/Massage Therapy他
生活費が抑えらえるON州の地方のカレッジ。授業料は留学生対象コースほぼ全て14000ドル台。プログラミングやデザインなども同一料金。追加となる補助費用は学科により変わる。
Okanaga College (BC, Kerowna)
・Early Childhood Education(約14,000ドル/年)
・Human Service Work(約13,000ドル/年)
BC州内陸部にある湖沿いの町ケロウナのカレッジ。$15,000を下回るコースも一部用意されているが、留学生枠が少なく競争率が高い場合もある。
College of the Rockies (BC,Cranbrook )
・Adventure Tourism Business Operations(約13,000ドル/年)
・Early Childhood Education – Infant/Toddler(約15,000ドル/年)
BC州のロッキー山脈の近くにある自然に囲まれたカレッジ。年間$16,000~17500前後のプログラムが多いが、一価格抑え目のプログラムも一部ある。
Camosun College (BC, Victoria)
・Sport Management(15,890ドル/年)
・Business Administration(15,890ドル/年)
・Early Learning and Care(15,890ドル/年)
ビクトリアという有名な都市にしては授業料が抑え目の学校。総額16,000前後のプログラムがある。
その他プログラム
Capilano University (BC, North Vancouver)
・Business Administration Certificate(15,890ドル/年)
こちらはCertificateで1年プログラムですが、卒業要件の単位数が少ないため授業料約13,000ドルと結果的に格安に。「座学一年+ポスグラ一年」なら低コストで実現できる。
University of Victoria(BC, Victoria)
・Business Administration Diploma(約8,500ドル/年)
ビクトリア大学(UViC)の生涯教育部門(Continuing Studies@UVIC)におけるプログラム。2年Diplomaプログラムで総額なんと$16,980、一年あたり約$8,500となる。価格が低い事からポスグラ狙いの方に人気で、競争率も高い傾向。
私立カレッジ提携プログラム
Eton Collegeから大学編入(BC, Vancouver)
キャピラノ大学で以下のコース等に編入可能
・Business Admin in Hospitality Mgmt($19,659/2学年60クレジット)
・Business Admin in Travel&Tourism Mgmt($18,659/2学年60クレジット)
・Travel&Tourism Mgmt($9,825/8か月、30クレジット)
ホスピタリティ、ツーリズムに強いEton Collegeは校長が元キャピラノ大学のスタッフだった事もあり強力なパスウェイ提携が実現。ほぼ全てのプログラムがキャピラノ大学へクレジット移行可能で、割引を含めると授業料は一学年(30クレジット)あたり1万ドル以下となり、類を見ない破格となる。Capilano大学の進学はEton College経由がお得だ。
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